COLUMN

海ごみを減らす#ACTION FOR CHANGE スタート!

2021年4月15日

今回のコラムは、どんな経緯でプロジェクトが始まったか?をお伝えしたいと思います。その思いを、プロジェクトの発案者二人に話を聞きました。

* * * * * * * *

このプロジェクトは、湘南在住のムラサキスポーツ木村さんとKEEN 稲葉さんの地元の海への想いからスタートしました。一時期よりは少なくなったとはいえ、湘南の海ではサーフポイントにもビーチにも流れ着くごみが絶えないといいます。

「地元の海でサーフィンをしていると、海中にごみが多いことを実感します。海の近くの人がどれだけビーチクリーンをやっても限界があるんです」こう話す木村さんは、大好きなサーフィンを続けるためにも、後世へ残すためにも、自分自身が行動を変えなければと感じ、もっと多くの人に “海をキレイにする気持ち”を持ってもらうキッカケを作ろうと、このプロジェクトを立ち上げようと決めたそうです。

COLUMN

(写真左が木村さん)

KEEN の稲葉さんも、この状況をなんとかしたいと考える一人です。

「サーフィンをしていて海にごみが浮いている状況は頻繁にあります。雨の次の日、台風の次の日、まるでごみの中でサーフィンしているような状況です。台風の後は、いい波が多いからよく海に入るんですが、そこら中で“汚ねっ“という言葉が飛び交ってます」

COLUMN

「深刻さに気がついたのはここ4-5 年のこと。海洋生物への影響など海洋プラスチック汚染が非常に問題になっている中で、自分が思っていた以上に環境に与える影響が大きいことを知りました」と語ります。

地元に根付いているビーチクリーン・カルチャー

COLUMN

木村さんがサーフィンを始めたのは、入社後に海の近くに住むようになってから。たまたま社内外の仕事仲間にサーファーが多かったこともあり、すんなり始めることができたと言います。「それまでは海のごみに対して何かを感じると言う事はなかったし、ましてごみに関わっていくとも思っていませんでした(笑)」ここ最近はコロナ禍で海に入る時間も増え、余計にごみが気になるとおっしゃいます。

16歳でサーフィンを始めた稲葉さんは、大学卒業後にサーフィン関連の仕事に就いて以来、ずっと海を見てきて、その変化が気になっていました。

二人が共通して話すのは、「湘南のごみ拾いは地元のサーファーの間では先輩から受け継がれている“あたりまえのこと”で、海をきれいにすることは、みんなで長年やってきたこと」と言うことです。

COLUMN

「湘南に限らず、地元のサーファーの間では自分たちの海に対して規律正しい。土地土地の先輩たちによって自分たちのスポットが守られてきたという意識が根付いています。」

この地元の“あたりまえ”を、外から来る人にも、街に住む人にも伝えることが大切なことだと、二人は考えています。それは、海のごみの8 割 が街に捨てられていたごみだという調査があるからです。

※ 出典:UN World Ocean Assessment(Allsopp,et al.,2006)

「海のごみは街からくる」と教えてくれた
「NPO 法人海さくら」と共に

『NPO 法人海さくら』は神奈川県の江の島で2005 年から「目指せ!日本一楽しいごみ拾い」をモットーに「楽しめる」ビーチクリーンを15 年間展開する団体。全国各地で様々なごみ拾いイベント(毎月のごみ拾い/LTO/ブルーサンタ/どすこいビーチクリーン)を展開し、年間約250 回、参加人数は約25,000 人の大きな活動になっています。

COLUMN

「芸人さんやライフセーバーさんを招待していたり、コスプレなど衣装を用いて楽しくごみ拾いをしているのを見て、自宅の近くということもあり参加させてもらいました。とても楽しい経験だったので、ぜひ一緒に組めればと考えました」と木村さん。

「去年と今年は例年より海のごみが少ないんです」と稲葉さん。「コロナ禍で外出する人が減り街のごみが減ったのが一因ではないか?まさに海のごみは街から来ていることを実証しているように思えます。この事実を、僕らはもっと一般の人に広く伝えるべきなんです」と、多くの人がイベントに参加する海さくらさんとコラボする意義を感じています。

街でライドスポーツを楽しむ人たちに参加して欲しい

COLUMN

「ムラサキスポーツは、全国で開催しているスクールやイベントの一環で、プレイ・フィールド保全のビーチクリーンや、パークのごみ拾いなどを約40 年以上続けています。イベントは年間で400 回以上開催。毎年30,000 人ほどが参加してくれています」とムラサキスポーツの活動を紹介する木村さんはまた、このカルチャーを、ライドスポーツであるSURFIN 、SKATE、SNOW の【3S】を新しく始める人に継承しなくちゃ、という思いがあります。

稲葉さんも「KEEN もごみ問題に取り組んできたけれど、一緒にやりましょうと言ってくださったムラサキスポーツさんをはじめとして取引先のみなさんも一緒に巻き込んで、どんどんやっていきたい」と語ります。

「Action For Change 」という言葉には、Action をキーとし、 一人ひとりの行動からPOSITIVE な影響を生み出そうという想いが込められています。ライドスポーツを楽しむ人たちが普段住んでいる自分たちの街でごみ拾いを意識してほしい。二人に共通するのは、その思いです。

売り上げの10%を 海さくらのごみ拾い活動に寄付するNEWPORT H2 コラボモデル

COLUMN

「Action For Change 」のもうひとつの試みは、ムラサキスポーツとKEEN のコラボモデルの発売。一点モノにこだわるアーティスト集団「GRINDLODGE 」がこのプロジェクトのためにエッジの効いたデザインで仕上げたスペシャルな NEWPORT H2 がそのモデルで、売り上げの10%が、海さくらの活動に寄付されます。

大量生産を拒否し必要なものを自分たちで作ると言うコンセプトを貫く『GRINDLODGE』は、濃密なストリートカルチャー、サーフ&スケートカルチャーを表現する唯一無二の存在。彼らの特徴的なモチーフであるグラインダーを模ったデザインの中に、木目と太陽に照らされた美しい海を表現してくれました。

「このモデルをきっかけに、カルチャーやファッションが好きな人に“フィールドを守ること”の大切さを知ってほしいんです。同じようなライフスタイルをしている人たちに対してごみを減らそうと呼びかけていきたい。それから小さくても、自分ができる範囲でアクションを起こしてほしいと思います」と木村さん。

たとえば飲み物は出来るだけマイボトルを使う。街に落ちているゴミを毎日ひとつは拾う。それだけでも意義のある行動です。 プロジェクトでは、#ACTION FOR CHANGE で、こうした行動を呼びかけていきます。

KEEN
https://www.keenfootwear.com/

ムラサキスポーツ
https://www.murasaki.co.jp

この記事が気に入ったらシェア

この記事を読んでいる方におすすめ