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海のプラスチックごみについて考える

2021年4月2日

2016年のダボス会議で、こんな衝撃的な発表がされました。 「このままでは、2050年の海には魚の重さを超えるプラスチックごみが存在することになる」―。

環境省の調べによると、世界中で毎年800~1,300万トンものごみが川や海に排出され、そのうちの約80%がプラスチック製品だといわれています。こうしたごみは、魚や動物の命を奪い、海岸線を汚し、食物連鎖を通じて私たち人体への影響も懸念されています。

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写真:海さくら提供

便利の先にあるもの

プラスチックは様々な用途でつかわれ、私たちの生活において欠かせないものとなっていますが、その一方で、多くの課題ももっています。まず、プラスチックの多くが「使い捨て」で大量に消費され、その多くが海に流出しているという事実。こんな研究 があります。

■1950年~2015年のわずか65年の間に、世界でプラスチックは83億トン生産さている
■その内63億トンがゴミとして廃棄されている
■リサイクルされているプラスチックは9%に過ぎない
■回収されたプラスチックごみの79%が埋め立てまたは海洋等に投棄されている

*2017年、アメリカ・ジョージア大学研究チーム、米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」発表(https://advances.sciencemag.org/content/3/7/e1700782.full)

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そして、プラスチックの優位性でもある耐久性の良さが、かえって分解されないまま長期間環境中に残存し、生態系に深刻な影響を与える事実です。各地のビーチで漂着ごみが大きな問題になっています。

私たちに、何ができるのだろう?

さて、この問題を前にして私たちには、何ができるのでしょうか。途方もない大きな問題のようにも感じてしまいます。でも、どんなことも小さな一歩から。使い捨てのプラスチックを使わないようにすることや、街に落ちているごみを拾い、海に流されないようにすることも大切な1歩です。

今こそ、Action For Change!

※ このコラムは、2020年の KEENブログ より一部転載です

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