江の島 Lovers vol.34
浜辺のフォークシンガー Temiyan さん
1957年平塚生まれ、茅ヶ崎在住。子供の頃は地引き網を手伝ったり、森に入って遊んだりしていた。 そんなTemiyanさんが音楽に親しむきっかけになったのはお姉さんの存在だった。 当時流行っていたようなフォークソングには目もくれず、姉の部屋にあった浅川マキさんの「赤い橋」などを中学生のときから聞いていたという。
今回のアルバムでも作詞寺山修司、歌浅川マキの「かもめ」をカバー。 今まではオリジナルの歌を唄うことにこだわってきたが、年とともによい歌を唄いつないでいこうと思ったそうだ。 そして、やっとそういう歌が唄える年齢になったのかな、と笑う顔が印象的だった。
歌詞は身近なところから生まれてくるそうだが、たくさんの人が共感できる世界観のものが多いように思う。 それについて聞いてみると、 「継続してきた時間、あきらめないココロ、かっこいい言葉でいえば『生き様』をみせようと自分なりのスタイルを探し続けた結果。うまく唄おうとか思わなくても、そういう境地が来るんだよね、今はそこへ少しずつ向かっているところ。少しずつ少しずつ繰り返し続けることで見えること、それがやっと表現できたのかな。」 湘南は今のおしゃれな印象だけでなく、海・砂浜・昔ながらの植物・地引き網といったネイティブ感も残るところ。 これからも『人』をうたい、海辺で生活する哲学を伝えていきたい。穏やかにそう話してくれた。
インタビュー2011年